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動物をめぐる人びと
 
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愛玩動物飼養管理士
ペット愛好家やペット産業にかかわる人々の間で、
いま、「愛玩動物飼養管理士」資格が注目されている。
その目的と役割、実際の活動について兵庫県愛玩動物飼養管理士会事務局長の
勝田千恵美さんと同会員の高橋佳与子さんにインタビューしました。

兵庫県愛玩動物飼養管理士会
事務局長 勝田 千恵美さん
会員 高橋 佳与子さん
●兵庫県愛玩動物飼養管理士会
 〒663 兵庫県西宮市池開町9-1-403
 Tel (0798)46-9023

神戸市内のデパート(イベント会場)での相談コーナー。
簡単に言うと、ペットケア・アドバイザー

 「愛玩動物飼養管理士」って、ちょっとむずかしい名前ですが、簡単に言いますと、「ペットケア・アドバイザー」です。正確には、社団法人日本愛玩動物協会が認定した資格を持つ「動物の保護及び管理に関する法律」の趣旨を普及する指導員。現在、全国に4,000人、兵庫県下には120人の会員がいます。
 お役所には動物関係の担当者がごくわずかで、市民の飼い方やしつけ相談まで行き届かないことも多いでしょ。また獣医さんや訓練士の方々は専門的すぎて、つき合いがなければ、気軽に話をすることもむずかしい。私たちは、行政や専門家と市民の間に立って、人と動物がよりよい共生関係を築くためのお手伝いをしていこうと思っています。阪神大震災の前から兵庫県愛玩動物飼養管理士会の設立を計画していたのですが、震災後の混乱と被災動物の救援活動で中断。ようやく今年2月に正式に結成されました。いまはまだ組織づくりの段階で、地域のイベントに参加して、飼い方相談を始めたばかりです。
 相談コーナーでお話をしていますと、「私はこんな生活をしているのですが、どんな犬種の犬を飼えばいいですか」とか「しつけやすい犬種は…」といった質問がたくさんあります。そのような人々の気持ちに応えるために、兵庫県下でこれからどんな活動をしていくべきかを考えています。

月に1回開かれる勉強会。
動物好きと動物嫌いの心を結ぶために

 たとえば、各地の保健所を拠点に定期的に地域のペットケアアドバイスを行っていく。小学校や中学校、幼稚園などに出かけて、動物との正しいつき合い方や飼い方について実地指導する。獣医さんや訓練士、動物救援活動家、動物の生態学や行動学の研究者たちとネットワークをつくって、一般の人々が動物をめぐる、より高度な知識・技術を身につける機会をつくっていく。あるいは動物嫌いの人と話をして、ペット苦情の解決のしかたを一緒に考える…。
 とにかく、動物のことがわからないために、事故やトラブルが起こることって、すごく多いと思います。マンション暮らしで育った子どもたちは、小さいときから犬やネコと接触することがほとんどありません。だから、散歩している犬を見ると、むやみに恐がったり、あるいは犬がおびえるのも気づかないで、ワァーと犬のところへ走り寄って触ろうとする。それで犬が驚いて吠えたり、咬んだりすれば、一方的に犬が悪いってなるわけです。
 ペットの苦情でも、直接飼い主と話し合うこともなく、無言電話をかけ続けたり、ひどいときは何の前触れもなく警察や保健所に訴えたりして、感情的にこじれるケースも少なくありません。吠える、といっても、まったくしつけができていないのか、散歩に行くことも少なくてストレスがたまっているのか、見知らない人が近づいたので警戒しているのか、サイレンを鳴らした救急車やパトカーが通ったのか…。原因がわかれば、それに応じた対策がとれるんです。犬って、愛情をもってきちんと接すれば、わずかのきっかけで大きく変わります。飼い主と苦情を言う人の両方が犬のことを知らないために、不必要に問題がこじれたり、大きくなったりするわけです。

人と動物との楽しい暮らし方を模索する

 とにかく犬は人間のわがままをすべて受け入れて生きています。確かにこれだけ地球上に人間が増えてしまったら、動物もある程度のルールを守って暮らさないといけないと思います。でも1,2度吠えたからといって、すぐにどなられたり、保健所に連れていけと言うのは、勝手すぎます。隣に犬がいるのは絶対に嫌だ、と言われたら、飼い犬をどこかにやるしかありません。でも人間だけしかいない社会って、恐いと思いませんか。そのためにも、飼い主がきちんとしつけて、犬嫌いの人とも仲良く暮らしていける地域社会をつくっていくべきだと思います。

 また、マンションで犬やネコが飼えないなら、ハムスターやフェレットを飼って暮らしていけば、楽しいことでしょう。でも犬やネコと違って、正しいしつけや飼い方を知ろうともせず、いい加減に飼っている人が少なくありません。そのような人たちのよき相談相手として、小動物の選び方や飼い方、しつけ方法などについてアドバイスできれば、もっと多くの人たちに動物と暮らす楽しさをわかっていただけると思います。そのためにも、こちらが深刻な顔をしていてはいけません。アドバイスする方もされる方も楽しめる活動を広めていきたいですね。

*この記事は、1996年11月15日発行のものです。

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