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犬好きが集まって、 「楽しい」ことを楽しんでやる 「ドッグ・クラブ」
河原で出会った犬好きの人々と愛犬たちがつくった「加古川リバーサイド・ドッグ・クラブ」には、
地元をはじめ関西各地からいろんな人が参加して、「フリスビー」競技や
「アジリティ」体験会を楽しんでいます。 事務局の八木卓也さんにインタビューしました。

加古川リバーサイド・ドッグ・クラブ
八木 卓也さん
●加古川リバーサイド・ドッグ・クラブ 事務局
 加古川市加古川町寺家町
 Tel (0794)22-2454

「草野球」感覚で、犬の競技会を始める

 僕、ずいぶん前から犬をヒモなしで散歩させるのが夢やったんです。それで3年前にいまのラブラドールを飼いだしました。子犬のとき、家の近所を散歩させていたんですが、まわりから、近くに落ちてる犬のウンコがうちの犬のせいみたいな扱いを受けるわけです。それがいやで、加古川の河原に散歩に行くようになりました。その河原で犬を連れたいろんな人と会って、遊んだり、犬の訓練をしたり…。あるとき、みんなで犬の競技会に参加するのにお揃いのTシャツを着て行ったらカッコええな、というので「リバーサイド・ドッグ・クラブ」をつくり、ロゴマークをデザインしたんです。なんせ、印刷屋ですから…。

 最初に自分たちでやったのは「フリスビー」大会です。でもフリスビーをまともに投げられる人もいない。それならボールでもなんでもいい。犬が拾ってきた回数と芸術点で採点しよう、と(笑)。だからみんなが河原に集まって、ワリカンでバーベキューしたり草野球するのと同じ感覚で競技会を始めたんです。

 でもただ遊ぶだけでは面白くない。もっとしつけや訓練に興味を持ってもらうために、阪神警察犬訓育所の協力を得て、2年前、「アジリティ」体験会を月に1度始めました。そうするとやるたびに参加者が増えてきて、昨日、会員名簿を見たら、うち、1回でも来た人は会員扱いなんですけど(笑)、現在280人。毎回、3,40人は来られていますが、加古川の人は半分ぐらいで、あとは西宮や伊丹、大阪、京都、奈良から。
 実はずっと無許可でやっていたんですが、市に許可申請していたのがようやく実って、去年11月から市の許可をもらって月1回、おおっぴらにやれるようになりました。継続は力、ですね。

「犬」の眼になると、世の中がよく見える

 どんなことでも、楽しめる範囲でやればいいと思うんです。世の中には飼い主としてのマナーの悪い人も多いですが、いくら言ってもしかたがない。だからといって役所に抗議するのもおかしい。誰も犬のウンコ拾わないのなら、僕らが拾おうや、と。どんどんウンコを拾って、「あ、このウンコ、○○犬のや」いうてたら、だんだん、自分とこの犬のウンコ拾わないと恥ずかしくなるでしょ(笑)。
 僕ら、感覚として「犬」ですから、「犬」の眼になると、世の中のこと、いろいろ見えてくるんです。例えば公園での「犬の立入禁止」にしても、問題なのは犬ではなく、犬のウンコを拾わない飼い主。きちんとウンコを拾う飼い主の犬は入っていいはずなんです。大切なのは、飼い主としての、いや人間としての義務を果たすこと。

 加古川でのアジリティ体験会でも、みんな片づけるの早いですよ。わざわざ遠くから来て、参加費払って、後片づけや河原の掃除をしてから帰っていかれる。一般の人は、河原でバーベキューや花火して、ちらかして帰る。うちの会員、「だれや、芝生の上で直接炭もやしたの!」いうて怒ってる。完全に自分の庭の意識ですわ(笑)。つまり、「お客さん」だった飼い主が、川の「当事者」になったということです。
 これ、街についても同じことと違いますか。自分の街やから、自分できれいにするのがあたりまえ。そういう意識がめざめなかったら、いつまでたってもよくなりません。「お客さん」から「当事者」になる。それがほんとのデモクラシーやないかな、と。
 とにかく、僕ら、犬を連れてることで、みんな平等。みんな本音で話して、本音で生きてます。

*この記事は、1997年7月15日発行のものです。

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