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大学でもっとメディアのことを勉強をして、 将来、いろんな人の役に立てればいいな。 介助犬アトムと暮らし、一緒に同志社大学に通い、 新聞学を学ぶ舘林千賀子さんにインタビューしました。 |
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アトムと意思の疎通ができるようになったのは、一緒に暮らして一年ぐらいたってから 介助犬のことを知ったのは、事故のあと退院して、車いす生活を始めてからです。テレビで介助犬のことを知り、私も介助犬と暮らしたら、いろんなことができるのじゃないか、と思ったのがきっかけでした。 私の家は、祖母がとても動物好きで、小さいときからいつも犬やネコがいました。はじめてアトムとつき合うようになる前、うちには犬がいたことがあったのですが、その犬は家族の一員という感じで、私も家族のひとりとしてかわいがっていたぐらい。それが、アトムとは一対一の「密」な関係なので、私自身、どう接すればいいかわからなくて、はじめは大変でした。 最初の二カ月間、合同訓練で、週に四日、岐阜から京都まで、アトムに会いに通っていました。実際にアトムといろんな訓練をやり始めると、うまくいかない。アトムが私のことをパートナーとして全然認めてくれなくて、トレーナーさんにべったり。尻尾もまったく振ってくれなかったんです。だから、ほんとにこれで、テレビで観たように生活していけるのかなと、すごく不安になりました。テレビに出ておられた人は、何年もその介助犬と一緒に生活されているじゃないですか。でも、私は、介助犬が来た日からちゃんと働いてくれるものだとばかり思い込んでいて、最初にお互いが「きずな」をつくっていかなくちゃいけないなんて、頭の中からスコンと抜けていたんです。 やはり一緒に暮らして一年ぐらいたってからでしょうか、ようやくアトムと意思の疎通ができるようになったのは。 授業中、アトムはひたすら寝ています。 ときには目を開けたまま、いびきをかいて はじめてアトムに会ったとき、「仕事をする」とか抜きにして、犬としてとてもかわいいな、と一目ぼれでした。アトムは一人っ子タイプの性格で、すごい甘えん坊のさびしがり屋。オモチャを渡すと全部自分でほしいという感じで、両手いっぱい取っちゃうタイプの子ですね(笑)。 もちろん、通学のために体にかばんを着けると、仕事モードで、おとなしくキリっとしてくれます。でも、最近、私が甘やかしすぎたもので、ちょっとだめなんです。それに、学校へ行くと、まわりの人たちが「わぁ、かわいいね」って来てくれるじゃないですか。アトムは、それがうれしくてね。私も、なかなか「すみません。そっと見守ってください」という一言が言えなくて、このごろ、アトムは人を見ると、少し興奮するようになりつつあるみたいです。 とにかく、むずかしいですね。世の中には犬が苦手な方、嫌いな方もいらっしゃるでしょ。アトムは介助犬で公共の場所に出ていく犬なので、きちんとしつけができていないと、受け入れてもらえないんです。 授業中のアトムですか。ひたすら寝ています。ときには、目を開けたまま、いびきをかいて寝てしまって、恥ずかしかったことがあります。遠くに座っている人は、たぶん犬がいるなんてわからないでしょ。大きないびきがこっちから聞こえてくるから、あ、私だと思われたらどうしようか、と(笑)。 でも、アトムは、体育の授業は大好き。体育のときは、かばんをはずして、体操服に着がえるわけじゃないですけど、仕事モードを解除。投げたボールを拾ってきたり、一緒に体育をやっています。だから体育の先生を見ると、私の膝の上に手を置いて、はやく準備しようよ、って大喜びです。 ところで、この春、私は、同志社大学文学部社会学科新聞学専攻二年生になりました。将来、マスコミ関係の仕事をしたいな、と思っています。というのは、アトムと出会って、新聞に取り上げてもらう機会があって、メディアの力を実感したからです。それまで、アトムとどこかのお店に入る前、「介助犬を連れてもいいですか」と聞くと、「介助犬ってなんですか」と聞かれてたんです。そこで、まず、介助犬の説明から始めなくちゃいけなかった。それが、一度、新聞に取り上げられてから、アトムのことを知っていてくれる人には、よけいな説明がいらなくなりました。だから、もっとメディアのことを勉強して、いろんな人の役に立てることができればいいな、と。 *この記事は、2002年5月15日発行のものです。 |
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