武井さんが一番気に入っている、カレンダーの1ページ
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ジャック・ラッセル・テリアの母犬ルーシーの出産、3匹の子犬たちの育児、巣立ちまでを収めた写真集/東京糸井重里事務所
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『Say Hello! あのこによろしく。』のDVD版/BMG JAPAN
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実家は静岡の和菓子屋ですが、父の趣味が鉄砲で、家には猟犬がずっといました。
ある時、父に反抗して、なぜそんな趣味を、と問いただしたことがあります。父は子どものころ、足をケガして、片足がうまく動かない。それで山に行き、犬が元気に走り回っているのを見るのが好きだ、と言うんです。結構納得してしまいました(笑)。それに、僕が親しくしてきた猟犬たちも、父と山にいる時がほんとの彼らなんだな、と思ったりして。
大学へ行くために上京し、卒業後は編集制作会社で8、9年、書籍や雑誌を編集。その後、フリーランスの編集者となり、インターネットに自分のホームページを持ちました。その前後の98年6月、糸井重里さんがインターネット上で「ほぼ日刊イトイ新聞」を創刊。中学生の時、コピーライターという不思議な職業の糸井さんが大好きだった僕はすごくうれしくて、メールを書き、付き合いが始まりました。当時、「ほぼ日」は人手も収入源もなく、糸井さんが手弁当でやっていた。僕も、何か面白いことをしたくて、フリーの仕事をしながら、糸井事務所に出入りすることになったんです。
ところで、『Say Hello! あのこによろしく。』の著者・イワサキユキオさんは僕の友人で、「ルーシー」が子犬を産んだことも知っていました。糸井さんもある時、イワサキさんが撮った写真を公開しているホームページを見つけ、奥さんの樋口可南子さんとすぐに会いに行ってほれ込み、「ニコ(後にブイヨンと命名)」と暮らすため、ペット禁止のマンションから引っ越したんです(笑)。
とにかく、イワサキさんの写真はすばらしくて、見た人は「ワァ、何これ!」って感動する。すぐに写真集を出したかったけど、まだ「ほぼ日」にそんな力はない。まずみんなに見てもらおうと、04年2月から毎日、何枚かの写真とイワサキさんの短い言葉を連載することにしました。すると口コミでファンがどんどん増え、9月の最終回など、1日に147万アクセスを記録しました。
『Say Hello!―』は、ルーシーという母犬が子犬をちゃんと育て、その子たちが自立していく、という物語ですが、そこに込められた愛情とか、自分の身に置き換えられる“出会いと別れ”の切なさとか、いろんなものが込められていて、僕らも泣いてしまいました。
連載が終わったあと、改めて編集し直したのですが、デジカメの写真を元のイメージを損なわないように印刷物にしようと思うと、大変でした。何度も製版を調整し、インクの盛り方を研究し、紙を選び、デザインを工夫して、ようやく発行できました。
おかげさまでこれまで5万部、写真集として破格の部数が売れ、今年7月にはDVDも発売されました。この写真集で、“大事なこと”、例えば、誰でもひとりじゃないとか、自分にも育つ力、生きる力が備わっている、それをムダにしちゃいけない、などの思いを伝えられたら、最高にうれしいですね。
*この記事は、2006年8月20日発行のものです。
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