(左)カガクと恋愛の新感覚ファンタジー。竹内さん夫妻による共著/インデックス・コミュニケーションズ
(右)現実にとらわれない「思考実験」のすすめ/中公新書 |
|
うちには今、猫が3匹います。一番上が6歳の「コタロウ」で、結婚する時、妻が連れてきました。おとなしくて人の感情にすごく敏感で、辛い時はそばに来て寄り添ってくれます。
次の「ナナ」は、3年前の冬に近所のコンビニにずっとたむろしていたのを妻が拾ってきました。野良猫かなと思ったのですが、不妊手術をしてあるので、前は飼われていたらしい。迷子じゃないかと注意して張り紙を見ていたんですが出ていなくて、うちの子になりました。
ナナは元気がよくて“女王様”だったのですが、その後、僕の友人が拾った「ニャー君(チン)」という子猫を引き取って、その子が引っかき回した結果、苦しい立場になりました。
ニャー君は面白い猫で、僕がせきをすると、鳴くんです。僕を心配して鳴いているのかとも思うのですが、妻は、そうじゃなくて、狩ろうとして鳴いている、と言う(笑)。よく鳥がベランダに来ると、猫はケッケッケッと鳴くでしょ。確かにあれに似ています。
僕の実家にも猫が3匹いるんですが、今年の正月7日にその中の1匹で18歳になる「カロア」が死んじゃって、ペットロス状態になりました。4年前に結婚した時、連れてこようと思ったのですが、かなりの年だし、実家には仲間の猫がいるので置いてきたんです。
やはり10年以上ずっと一緒にいたから、喪失感が大きいですね。
今回、カロアが死んだ時、その死に向き合うために、僕は元々宇宙物理学をやっていたので、カロアはどこから来たんだろうといろいろ考えました。
あらゆる地球上の生命は星から来ています。数十億年前、宇宙のどこかに星ができて、その星が最後に超新星となって爆発する。すると星の中でつくられたいろんな物質がバーンとばらまかれ、宇宙全体に広がっていく。その物質がまた集まって、重力で凝縮されていって太陽系ができた。
結局、我々の体をつくっている炭素を始めすべての物質は、星のかけらなんです。その、星のかけらが集まって、この地球上で生命が生まれ、たまたまその中の猫と人間が出会う。
僕たちはみんな星のかけらからできていて、死んだらまた土に返る。そして地球そのものだって、50億年たてば大きくなった太陽に飲み込まれるという話もある。それ以前に30億年ぐらいたつと、我々の銀河がアンドロメダという銀河にぶつかる。その時、別の星にぶつかって地球が終わるかもしれない。すると、星のかけらがまた宇宙に散らばって、どこかで集まって星になる。そんなスケールで“生きる”こと、“死ぬ”ことを考えると、ちょっと別の見方ができると思います。
昔から、死んだら星になる、とよく言います。その言葉は、よくよく考えてみるとすごく深い、というか、科学的にもある意味正しいことなんですね。
*この記事は、2008年3月20日発行のものです。
|