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こうすればもっとかわいく撮れる「ペットの撮影術」

ペットのかわいさを最もよく知っているのは、言うまでもなく飼い主。
うれしさいっぱいの表情、お茶目なポーズ、のんびりした寝顔…。
どうすれば、飼い主だけに見せてくれるこの一瞬を逃さず、うまく写真に残せるのか。
今回はプロのカメラマンに、撮影の上達法や、
かわいく撮るコツについて取材しました。アドバイスに耳を傾けながら、
うちの子のベストショットに挑戦してみませんか。



たくさん撮っているとこんな瞬間もキャッチできる!
01 「取説」を参考に、
パシャパシャ撮ってみる
コンパクトカメラやデジタルカメラを購入したら、取扱説明書を参考に、その日から、ペットをパシャパシャ撮ってみてください。まず大切なのは、飼い主もペットも、カメラと撮影に慣れること。いつもカメラを離さず、自宅で遊びながらパチリ、お昼寝中のポーズをパチリ、散歩の途中でパチリと、楽しみながらどんどん撮っていく。これが上達の第一歩です。

わきを締めてカメラがぶれないように
02 両わきを締め、
カメラを体に引きつけてしっかりと握る
「どうもピンぼけが多くて」という方が少なくありませんが、その多くが「手ぶれ」の可能性があります。一般用のコンパクトカメラやデジタルカメラは小型軽量のため、手ぶれしやすいといえます。
カメラを構える時は、両わきを締め、カメラを体に引きつけてしっかりと握ってください。シャッターボタンを押す時は、力を入れず、右手の手のひら全体でカメラを握り込むように、そっと押してください。

ペットの生き生きとした表情や、無防備な姿が撮れるのは飼い主の特権
撮影:高田千鶴さん(読者) やまと君(犬)&ボス君
03 犬は「動」、猫は「静」が
シャッターチャンス
どんな写真が面白いかは、人それぞれ、ペットによりけりですが、犬と猫ではかなり違います。
犬は人間の一番の友だちと言われるように、飼い主と愛犬が「さあ、遊ぼう!」とお互いの気持ちを盛り上げて、一緒に楽しく撮るのがいいですね。その反対に、猫の場合は、日差しの中でのんびりお昼寝しているような、お互いがくつろいだ雰囲気の中で撮ると、猫の良さが写真によく表れます。

04 愛犬のしっかりしたしつけが、
安全で楽しい写真撮影の大前提
愛犬の撮影には、まずマテ、オスワリ、フセ、コイなど、基本的なしつけがなされていることが前提です。これは、単にいい写真を撮るためだけでなく、例えば、戸外で愛犬を撮影する時に、不意の事故を防ぐためにも必要不可欠なものです。
また、戸外の撮影では、リードを付けずに撮りたくなりますが、ノーリードでOKの場所はほとんどありません。そんな時は、リードを背中の方に回すなど、写真に写らないように注意してください。

たっぷりの自然光で撮ったぬくもりを感じさせる1枚
佐藤ロス君(犬)&ブラッキー君
05 写真は「光」の芸術。
明るい場所で、明るく撮るのが一番!
家の中で撮影するのなら、午前中なら東向きの部屋、昼は南向き、午後からは西向きというように、いつも明るい光がたっぷり注ぐ場所を選んで、明るく撮影するように心がけてください。明るい場所なら、ペットの表情を生き生きと撮ることができます。
なお、ストロボを使わないほうが、自然な表情、自然な雰囲気の写真が撮れます。また、逆光写真は、慣れないうちは被写体が黒く写ってしまうので避けたほうが無難です。

キリッと格好よく!背景をぼかしたポートレート風 窓の外を見つめる横顔。猫の哲学的な一面がよく表れている
撮影:高田千鶴さん
06 自分の撮りたい写真を
イメージする
どんどん撮っていくうちに、誰でも最初の感激、楽しさが薄れてきます。そして、ほとんどの人が「いつも同じような写真ばかり」と、撮影に飽きる時が来ます。実は、この時こそが、撮影上達の重要なポイント。写真はなんとなく撮影していてもうまくなりません。そして、うまくならないと楽しくありません。
ではどうすればいいのか? それは、雑誌や写真集の作品を参考に、「こんな写真を撮りたい!」という自分のテーマを持つことです。例えば、「鼻デカ」写真や「寝顔、寝姿」にこだわる。花やぬいぐるみなどの小物と一緒に撮る。水辺や草原で撮ってみるなど、いろいろな写真に挑戦してください。

07 新たなイメージ、新たな場所、
新たな「物語」作りを楽しむ
わたしたちプロは、ひとつの撮影が終わると、今度はどんな写真を撮ろうかと、いつも“次”を考えています。例えば、街を歩けば、この建物の壁が面白いから、今度はこれをバックにとか、あの公園のベンチや切り株に犬を乗せてみたら…とか。
みなさんも、例えばピクニックに行くなら、お弁当を広げた前で撮ってみよう。海辺なら愛犬にサングラスを、山に行くなら、かわいいリュックを背負わせて撮影しよう。室内なら、自分で描いた絵を背景に愛猫の写真を撮ってみようなど。新しいイメージや新しい場所、「物語」を考えて撮影するのも楽しいと思います。

シンプルな背景に飽きたら、お気に入りの絵をバックにしてみたり
奥山マリンちゃん(犬)&ラスティ君
 
お友だちが来たのかな?
ぴったりと寄り添う2匹の後ろ姿に
ドラマが感じられる
加藤愛薇ちゃん(犬)&タウザー君



特に小動物は背景をすっきりさせて
撮影:田口恵美さん(読者)
   ハムちゃん
01 自宅を「スタジオ」に変える魔法の「布」
まるでプロがスタジオ撮影したような、すっきりした写真を撮りたいという方には、簡単で効果的な方法があります。
それは「布」。例えばソファに大きな布をかけて、ペットを座らせれば、背景から生活感をすっかり取り除いた、ペットの魅力いっぱいの写真が撮れます。出窓なら置物を片づけ、白いレースのカーテンを背景に張り付けるだけで、見違えるほどの写真になります。そのほか、大きめの洋服や毛布などを使うと、画面がとてもシックになっておすすめです。

花を添えると華やかな印象に 小動物もおしゃれして撮ってみよう
撮影:田口恵美さん
   ランちゃん
02 造花やぬいぐるみ、
スカーフやリボンなどの小物をうまく生かす
ペットの魅力をさらに引き立てるために、小物を上手に使うことも大切です。例えば画面の隅に造花を置いたり、ぬいぐるみをいくつか並べ、その間にペットを座らせたり、ペットにスカーフやリボンを付けてやるのもいいでしょう。
「季節の生花を使いたい」という方も多いのですが、生花は傷みやすく、また、あとで写真を見ると、しおれた花や枯れ葉が目立つこともあるので、あまりおすすめできません。

お気に入りの猫じゃらしで「こっち向いて!」
03 ペットの興味、関心を引くため、
誰かがアシスタント役をする
飼い主とペットがいつも一対一で撮っていると、同じような表情の写真が多くなります。そこで、二人一組になって、片方がおもちゃやおやつなどを使ってペットの興味、関心をうまく引けば、その間に、生き生きした表情、面白いポーズの写真が撮れます。
実は、プロのカメラマンでも、犬や猫の気を引くのが上手なアシスタントがいるかどうかで、作品の魅力が全然違ってきます。一般に犬は音やにおいに、猫は素早い動きに反応しやすいですが、普段からペットがどんなものに興味を持ちやすいか、試してみてください。もちろん、不安感、恐怖感を与えるものは避けてください。

04 いつもより一歩前、
二歩下がって撮ってみる
いつも同じような距離やアングルでは、面白くありません。例えば、床に座っている愛犬に上から声をかけて、見上げた瞬間を撮る。高い棚の上でくつろぐ愛猫に、下から呼びかけて撮る。また、愛犬の横顔を撮ると、普段あまり気づかない、きりりとした表情を発見できることもあります。
あるいは、いつもより一歩前に寄って撮ったり、二歩後ろに下がって撮ると、写真に変化が出てきます。時には、画面の端の位置にペットの姿を入れ、生活感のある写真を撮るのも味があります。

 
左のアングルで撮影した背景も生かした1枚
 
上からのアングルで撮った
好奇心満々の表情
光の計算ができれば一人前(?)
05 「斜光」を生かした写真に挑戦する
いわゆる「逆光」写真は、被写体が黒くつぶれたり、ゴーストが入ったりして、なかなかうまく撮れません。しかし、光が斜め前方から射す「斜光」の写真なら、ストロボを併用したり、カメラに付いている「露出補正機能」を使えば(+1〜+2にセットして)、雰囲気のある写真が撮れます。
何度か練習して、光がどの角度にある時、どんな条件設定にすればいいか、自分でつかんでください。

06 「赤目」を防止する
撮った写真の目が赤く光る「赤目」は、ストロボとカメラのレンズが近いため、大きく開いた瞳孔から入ったストロボの反射光に網膜の“赤い”血管が写り込む現象です。
多くのカメラには「赤目防止(軽減)機能」が付いていますが、なかなか完全に解消できません。解消法は、カメラとストロボの位置を離すか、ストロボを天井に反射させるか、ストロボを使わないかです。しかし、ハンディタイプのカメラは、ストロボ一体型なので、ストロボを動かすことができません。ストロボを使わず明るい条件で撮影するか、上方からスポットライトを当てることをおすすめします。

07 撮った写真をよくチェックして、
少しでも上手な撮り方を工夫する
撮影上達のために最も大切なのは、自分が撮った写真をよくチェックして、構図やアングル、シャッターチャンス、ピント、露出(明るさ)が適切だったかどうかを検討してみること。思った以上によく写っている写真があれば、その撮り方のどこが良かったかを考え、逆に良くない写真があれば、どこが悪かったか、今度、どんな撮り方をすればいいかを考えてみてください。
常にちょっとした注意、工夫を積み重ねていくだけで、いつの間にか“プロ”顔負けの写真も撮れるようになります。デジタルカメラを利用する方も、画面上で楽しむだけでなく、きちんとプリントアウトして、じっくりと観察してください。




*この記事は、2004年4月20日発行のものです。


●取材協力
飯田忍写真事務所 SHI-BO(いとう忍)さん 
TEL&FAX.0466-35-7386 http://homepage1.nifty.com/shi-bo/

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