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知っておきたい「ペットの栄養学」


毎日のペットの食事、どのようにされていますか?
食事は健康の基本。正しい「栄養学」の知識を学んで、愛犬・愛猫の健康を守ってあげたいですね。
普段、何気なく与えている“ペットフードの選び方”や、
“手作り食”にチャレンジしたい方へのアドバイスもご紹介。
今日から、愛犬・愛猫の食卓が変わるかな?


     
 

 

■ 愛犬・愛猫の年齢や健康状態で選ぶ

 ペットフードを選ぶ時、最も気をつけなければいけないのは、愛犬・愛猫の年齢や健康状態です。

成長期/成犬・成猫期/高齢期のどのステージにいるのか
やせたり、肥満したりしていないか
散歩や運動をよくするのか、あるいは運動不足気味か
食物アレルギーや慢性の疾患などを持っていないか 等
 もし、何らかの病気を持っている場合は、一般の市販フードではなく、動物病院で処方された療法食フードを与えなければいけないケースもあります。とにかく、それぞれの年齢や健康状態にふさわしいフード選びをすることが大切です。

基礎知識1・ペットフードの種類

 ペットフードは、水分含有率の違いによって、大きく三種類に分かれます。
ドライ(いわゆるカリカリ):10%以下
セミモイスト(ソフトドライ):25〜35%
ウェット(缶詰やレトルトタイプ等):75%以上
 水分が13%以上だとカビが生えやすくなるので、特にセミモイストタイプは保存方法に注意してください。光や湿気を通さないアルミ製容器などに入れ、使用後は密封して冷蔵庫かチルド室で保管しましょう。
 ドライタイプでも、開封後、光や空気に触れると油脂分が酸化(あぶら焼け)したり、また、湿気に触れるとカビの原因にもなりますので、なるべく少量ずつ購入し、開封後は密封して、早めに使い切ってください。
 缶詰などは開封しなければ、よほど保管環境が悪くない限り、かなりの期間、品質が保持できます。

基礎知識2・総合栄養食と一般食

 ペットフードを選ぶ時には、「総合栄養食」か「一般食(副食)」か、パッケージの表示をチェックしてください。
 総合栄養食とは、そのフードと水だけで、犬や猫に必要な栄養素を確保できる主食。対して、一般食は“おかず”に当たります。ウェットタイプにも総合栄養食のものはありますが、猫缶などは大半が一般食です。嗜好性が高いので犬や猫は喜んで食べますが、あくまで補完食ですので、必ず総合栄養食と一緒に与えるようにしましょう。

基礎知識3・ライフステージ

 総合栄養食フードの多くは、「幼犬(猫)用」「成犬(猫)用」「高齢犬(猫)用」といったライフステージ別になっています。
 犬や猫も人間と同様、成長期には、維持期に比べて、多くのエネルギー量や栄養素を必要としますので、栄養価の高い「幼犬(猫)用」フードを与えてください。
 犬種によって違いますが、生後一年を過ぎたころより、維持期用のフードに切り替えますが、ひと口に「成犬(猫)用」といっても、ブランドによって、エネルギー量や、タンパク質や脂肪などの栄養成分の比率に、かなり差があることをご存じですか? 一般に脂肪の比率が高いほうが嗜好性は高まりますが、その分、肥満になりやすくなります。愛犬・愛猫の運動量や健康状態に合わせて、適したものを選びましょう。すでに太り気味の場合は、「ライト(ダイエット)」タイプをおすすめします。
 高齢期になると、運動量が減ったり、基礎代謝が低下し、必要エネルギー量も減少しますので、維持期のフードのままだと肥満の原因となる場合もあります。低カロリーで消化吸収のよい高齢期用フードへと切り替えましょう。

基礎知識4・小型犬用・大型犬用

 最近、「小型犬用」「大型犬用」を分けたフードも見かけるようになりました。意外と知られていないのですが、実は小型犬のほうが大型犬よりも、体重当たりの必要栄養量が多いのです。しかも、小型犬は食べられる量が限られているため、少量で十分なカロリーを摂取できる栄養価の高いフードになっています。また、粒の大きさなども配慮されています。

基礎知識5・アレルギー対応

 食物アレルギーに悩む犬も多いようです。牛肉や豚肉中のタンパク質や、小麦に含まれるグルテンなどがアレルゲンになりやすいということで、ラム肉と米を原料とする「ラム&ライス」が生まれ、低アレルギー食として定着しました。
 最近では、その他にも、タンパク源として鹿肉や魚を使ったり、グルテンを避けるためにサツマイモを使用したものなども登場しています。アレルギーが気になる場合は、こういったフードを試してみるのもいいかもしれませんね。


■ 健康志向とペットフード

 ペットフードにも、健康志向が強くなってきました。単に栄養バランスだけでなく、原材料の中身や添加物の有無にこだわる飼い主さんも増えています。
 ペットフードには「原材料表示」の記載がありますが、その項目は含有量の多い順となっています。どんな食材を食べさせたいか、どんな食材を避けたいか、を考える時の参考にしましょう。
 また、いわゆる“無添加”フードは、着色料はともかく、酸化防止剤などが一切含まれていない場合、非常に傷みやすいので、保存方法や使用方法には注意してください。


■ 何よりも、愛犬・愛猫に“合った”フードを!

 ペットフード選択の最終的な決め手は、やはり「うちの子に合っているかどうか」です。いかに良質のフードでも、愛犬・愛猫の体や嗜好に合わなければ、食べてくれなかったり、食後、もどしたり、下痢したりすることもあります。
 目の輝き(表情)や元気の良さ、体重の増減、毛づやの良し悪しや脱毛の有無、下痢や便秘、ウンチやおしっこの量や回数、においの変化…などを注意深く観察し、健康状態、栄養状態を判断しながら、愛犬・愛猫に合った食生活を維持するようにしましょう。


*この記事は、2005年6月20日発行のものです。


●取材協力
日本獣医畜産大学 獣医内科学教室 助教授 左向敏紀さん
http://www.nvau.ac.jp/

NPO法人Knots(ノッツ)事務局長 愛玩動物飼養管理士 勝田千恵美さん
http://www.knots.or.jp/

Pet Clinicアニホス Nutritional Health Consultant/ペット栄養管理士 奈良なぎささん
〒174-0072 東京都板橋区南常盤台1-14-11
Tel: 03-3958-9110
http://www.anihos.com/

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