平成十一年に、新宿区として、災害時の動物にかかわる何らかの体制を作っていこうと、当時の新宿区衛生課長と東京都獣医師会新宿支部長が話し合いをもちました。同年、獣医師会新宿支部が動物病院に来院した飼い主にアンケート調査をしたところ、大多数の方が「ペットを連れて避難所に逃げる」と回答されました。
平成十二年に新宿区の地域防災計画の中にある「犬・猫等動物の取扱い」という項目を前提に、部内で検討を始め、調整をしました。平成十五年、新宿区長と東京都獣医師会新宿支部長とが正式に「災害時の動物救護活動における協定書」を締結。同年十月に「動物救護連絡協議会」をもち、救護内容に関する検討を始めました。平成十六年度の新宿区の予算として「災害時の動物救護体制の整備事業」が三月区議会で承認されました。
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| ペットとの同行避難訓練の様子。小型犬や大型犬、猫まで、たくさんのペットと飼い主が参加した |
平成十六年五月、牛込消防署から「人とペットの防災ふれあい体験」をやりたいとの申し入れがあり、同年六月、区立余丁町小学校で行いました。当日の参加者は約二百五十名で、一般参加は約百八十五名。犬猫同行は五十組。「起震車同乗体験」や「煙ハウスくぐりぬけ体験」もしましたが、犬たちが落ちついていたことに驚きました。この時の訓練を参考に、避難所に何を配備すべきかを検討し、飼い主向けパンフレットと各避難所向けマニュアルを作成しました。
マニュアルといっても、わたしどもが提供した素材をもとに、各避難所となる学校と各町会、住民の方々が話し合って、各地区の実情に合った具体案を練り上げてもらう方法になります。「同行避難」ですが、同じ敷地のどこか違う区画に動物だけの場所を作ってもらう。また、飼い主が愛犬や愛猫のケージを持参し、食料・水等を用意する。これらが基本となります。また、避難所内の動物担当者を誰にするかを各避難所で決めてもらう。ペットの飼い主を中心に動物班を作ってもOKです。
区としては、各避難所の備品として、迷子動物や負傷動物の専用ケージを十八個用意しています。また、「動物の避難所」というプレートや首輪、動物用のトイレ、動物ゾーンを区分けする工事用コーンを備えています。災害時の各避難所では、獣医師会新宿支部の協力により、巡回で診療を行います。
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