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知っておきたい「ペットの栄養学」


ペットショップで見かけて一目惚れ、道で拾って飼うことに…など、犬を飼うきっかけは様々。
しかし、飼育の正しい知識なしに衝動的に飼い始めると、のちのち、
引っぱりグセ、かみつき、ムダぼえなどの問題行動に悩まされることも。
そこで今回は、4つのしつけ教室をご紹介!
一口に“しつけ教室”といっても、そのトレーニング方法やプログラムは様々。
飼い主と愛犬に合ったタイプの教室を見つけましょう。
きちんとしたマナーを身につければ、愛犬との暮らしが、もっと楽しくなります。



有限会社ケーナイン・アンリミテッド 東京都目黒区碑文谷2-21-8
tel.03-5768-9915 http://www.canine.jp/

家庭犬しつけインストラクター
金子真弓、矢崎潤、渡辺亜希子
顧問獣医師/動物行動学者 水越美奈

 東京都目黒区、東急東横線学芸大学駅から南に歩いて約10分、目黒通りの裏手に昨春開設されたドッグ・スクールが「ケーナイン・アンリミテッド」だ。オーナーの中川さん夫妻は、人と犬とが楽しみながら、しつけの基礎から応用まで、広々とした清潔な専用スペースでじっくりと学べる“生涯教育”の場を作りたかった、と言う。
 シニア・インストラクターの金子真弓さんによれば、しつけの基本は、人と犬との相互コミュニケーション。「愛犬がオスワリやマテなどの“コマンド”を覚えるだけじゃだめ。まず、飼い主が愛犬に、今、ここで、何をすればいいかを伝える術を身につけてほしいですね」。
 例えば、散歩で愛犬がリードを引っ張って歩こうとすれば、飼い主は“しからず”、黙って止まり、動かない。愛犬が飼い主の側に戻り、リードがゆるんだらほめ、ごほうびをあげ、前に進む。またリードを引っ張ったら止まり、ゆるんだら、ほめて前進。これを繰り返すうちに、愛犬はリードがゆるめば(飼い主の横を歩けば)、ほめられ、楽しく散歩ができることを学んでいく。「いい行動の最中や直後にほめられ、ごほうびが出ることで、愛犬がその行動を喜んで行うようになる。それが“陽性強化”です」
 飼い主が愛犬の“いい行動”をほめる。といっても、実はそのタイミングが難しい。早過ぎたり、遅過ぎたりすれば、犬は間違った行動を“いい”と思い込む。飼い主が犬の思いと動きを見極め、ほめるタイミングをつかむのに最適の方法が「クリッカー・トレーニング」です、と金子さんは言う。
 まずパピー・コースやビギナー・コースでしっかりと基本を身につけ、さらに上級コースに進み、愛犬と楽しみながら、いろんなコミュニケーション技術を高めていく。
 クリッカー・トレーニングに取り組む3組の受講生に話を聞いた。
 「以前は、散歩の途中、仲のいい犬が来るとすぐ駆け寄っていたのが、このごろは、まずこちらを見て、どうしたらいいのって、わたしに尋ねるようになりました」(愛犬ウィンディと参加の長谷川さん)。
 「今まで“ほめる”ことを意識していませんでした。いいタイミングでほめることがこんなにこの子を成長させるのか、と驚いています」(愛犬ごまと参加の木崎さん)。
 「以前はあっちへ行ったり、こっちへ行ったりだったのですが、お互いの信頼関係ができてきました。でも、今以上にいい関係を築くには、この子にとって、わたしがもっと魅力的にならないといけないですね」(愛犬シャンティと参加の庄司さん)。

※「クリッカー・トレーニング」

飼い主が「カチッ」と音のする、マッチ箱のような「クリッカー」を持ち、愛犬が飼い主の意図する“いい”行動をした時に、「カチッ」と鳴らしてほめ、ごほうびを与えることを繰り返すうちに、愛犬が飼い主の意図を読み取り、主体的に行動できるようになるトレーニング法。ゲーム感覚で楽しめ、お互いの意思疎通力が高まり、愛犬の集中力がつく。 

■ケーナイン・アンリミテッド プログラム

ベーシック・トレーニング・プログラム

  • 「パピー・コース」
     (16週齢までの子犬の社会化)
  • 「ビギナー・コース1」
     (都会における暮らし方入門)
  • 「ビギナー・コース2」
     (コミュニケーション技術の強化)
  • 「ステップアップ・コース」
     (環境変化に対する適応力の強化)

  • アドバンス・プログラム

  • 「シェイプアップ・クラス」
     (各々の課題に即してトレーニングする
      生涯教育プログラム)
  • 「アクティビティ・クラス」
     (楽しみながら、トレーニングや
      コミュニケーション技術の強化・
      維持をはかる)

  • スペシャル・プログラム

  • 「個別コンサルティング」
     (問題行動対策)
  • 「プライベート・レッスン」
     (個別指導)


  • 庄司さんの「マテ」の指示に従うシャンティ

    木崎さんが示すスティック先端にごまが鼻先を近づけると、クリッカーを鳴らしてほめ、ごほうびをあげる


    受講希望者に、人と犬のコミュニケーションの大切さを説き、しつけの見本を示す金子シニア・インストラクター

    ごまが自分から床のマットに乗るのを待つ木崎さん

    プロの“ほめるしつけ方”の方法とコツを分かりやすく紹介。ケーナイン・アンリミテッド監修。(学習研究社)



    DOGSHIP ドッグシップ
    東京都目黒区中町1-40-7#304
    tel.03-3794-7129
    http://www.dogship.com/


    澤山さんの手元に注目し、指示に従って「フセ」をしようとするロロ

    澤山さんが一周する間、おとなしく「オスワリ」しているロロ

    途中で集中力を高めるため、レオンと遊ぶ藤野さん

    藤野さんの顔を見ながら、「ツケ」で一緒に歩くレオン

    代表の須崎大さん著。「セント・トレーニング」を家庭犬用にアレンジした「くんくんゲーム」を解説。(学習研究社)


     飼い主と愛犬が一体となって楽しむ「くんくんゲーム(セント・トレーニング)」によって、犬の集中力と自主性を高めながら、飼い主が愛犬の気持ちに気づき、より良いパートナーシップを作っていく。それが、東京都目黒区を本拠に、各地で個別指導を行っている「DOGSHIP」が掲げるトレーニング法の一つである。
     “セント”とは、におい、臭跡、嗅覚のこと。代表の須崎大さんがカナダ滞在時、においをたどって人を探し出す災害救助犬訓練法に着目。それを家庭犬用にアレンジしたのが「くんくんゲーム」だ。「犬はにおいをかぐのが大好きで、みんな生き生きしてやりたがる」とドッグ・アドバイザーの五味愛さん。同じアドバイザーの近藤奈緒子さんが「子犬からかなり高齢の犬まで、犬と飼い主さんの個性に合わせて楽しめます」と付け加えた。
     やり方は簡単。最初に飼い主が愛犬に知られないように足跡をつけ、大好きなおやつやオモチャなどのごほうびを隠す。次いで、飼い主がリードを持って愛犬と探しに行く。もちろん、犬だけが飛びだそうとすれば、ゲームは始まらない。オスワリをして、飼い主の合図とともにスタート。大好きな飼い主の足跡をたどり、ごほうびを発見すれば(おやつなら食べれば)ほめられる。段々距離を伸ばし、ルートや探し物の種類を変え、犬も人も頭を使ってレベルを上げていく。ゲームの始めから終わりまで飼い主の合図、指示によって動くことで、愛犬は飼い主への信頼感を高め、いつの間にか日常生活に不可欠なマナー、しつけが身についていくわけだ。
     くんくんゲームを体験した犬は、しつけの習得にも意欲的に取り組んでいく。今、しつけクラスに参加する藤野さんと愛犬レオン、澤山さんと愛犬ロロもそうだ。
     自宅に3頭の愛犬と暮らす藤野さんは、真ん中の愛犬テディが他の犬との交流がうまくできずに困っていた。そこでくんくんゲームを始めたところ、お互いの信頼関係ができ、テディも自信がついて、他の犬たちと仲良くなった。「レオンも、このしつけクラスに来た時、ほえてばかり。でも、いつもほめる方向でレッスンを受けているうちに、だんだん落ち着きが出てきました」
     澤山さんの愛犬ロロもくんくんゲームで集中力がつき、「これまで条件反射的に従っていたオスワリやフセも、自分でどうすべきか考えながらやっているのが見えるので、とても楽しいですね」。我が家の愛犬だけでなく、他の犬たちへの理解も深まり、犬について、人と犬のかかわりについて考えさせられることも多い、と澤山さんは言う。

    ※「くんくんゲーム(セント・トレーニング)」

    犬の鋭い嗅覚を生かした探索トレーニングで、犬のやる気と集中力を磨き、同時に飼い主が愛犬の個性、能力の素晴らしさに目覚めていく。やり方には、足跡をたどる「トラッキング」と、空気中を漂う対象物のにおいをかいでいく「トレイリング」がある。 

    ■DOGSHIP(ドッグシップ)プログラム

    くんくんゲーム(セント・トレーニング)

  • 「レベル1」
     (犬の嗅覚を使った初歩的な楽しいゲーム)
  • 「レベル2」
     (本格的に人間のにおいを探し出すトレーニング)

  • しつけクラス

  • 「ストリート・スマート・オビーディエンス」
     (犬の習性、本能を活用して、楽しく家庭犬のしつけを行う)
  • 「パピースクール」
     (子犬に社会性を学ばせる)
  • 「プライベート・クラス」
     (問題行動などに対応する個別レッスン)
  • 「ドッグウォーク」
     (楽しく、上手に散歩するためのレッスン)


  • 麻布大学 動物人間関係学研究室ドッグチーム「スタディ・ドッグ・スクール」
    神奈川県相模原市淵野辺1-17-71
    tel.070-5458-6965
    http://ns.ohta-lab.jp/dog-team/

     JR横浜線町田駅から八王子方面へ三つ目の矢部駅で降り、少し北に歩くと、麻布大学がある。ここには、同大学「動物人間関係学研究室」の学生たちが結成する「ドッグチーム」主宰の「スタディ・ドッグ・スクール」がある。中心メンバーの伊澤都さんと永澤美保さんによれば、“ただのしつけ教室”ではない。「人が犬を学び、犬が人社会を学ぶというのがわたしたちのモットーです」。
     「ベーシック・クラス」では、プログラムの約半分が飼い主向けの講義で、犬とはどんな生き物か、どんな社会行動を行うかを考え、犬の学習の仕方を理論的に説明。翌週の実技では講義の内容を元に実際に人と犬との基本的な関係作りを身につけていくという形をとっている。
     例えば、飼い主がオスワリやフセ、マテを指示し、愛犬ができれば必ずごほうびをあげるのも、犬に自分の行動が飼い主に認められるのを理解させ、飼い主への信頼感を高めさせるためだ。「飼い主さんが、なぜ、そうするのかを納得できないと、うまくできません。あとは1日5分でも、毎日、そんな関係を保つこと」と伊澤さんは言う。
     「お母さんが熱心で、いくら頑張ってしつけをしても、お父さんが協力しないとだめです。ここで学んだことを家族に伝え、みんなで努力してほしいですね」。永澤さんは家族が協力することの大切さを強調する。
     ベーシックから「アドバンス・クラス」に進んだ3組に話を聞くと――。
     「最初、しつけが全然できてなくて、人にほえるところがあったのですが、今ではほえなくなりました。やはり、かわいい、かわいいだけじゃなく、犬の気持ちになって、ちゃんとしつけすると、生活もしやすいんじゃないかと思います」(愛犬ニコラと参加の関さん)
     「うちはこの子の母と2頭いるのですが、息子なので、いつも母犬の指示待ちをする。だから、自立を促すためにこのスクールへ。最初は『あれ、お母さんは来ないの?』という感じだったのが、今では、とても楽しそうに来ます」(愛犬ブルースと参加の田中さん)
     「この子は体が大きく、トレーニングをしておかないと危険なので来ました。人間同士でもそうですが、犬と人もコミュニケーションが大切。スローではありますが、わたしも学び、この子もいろんなことができるようになってきました」(愛犬モモと参加の伊藤さん)
     楽しそうにトレーニングに励む飼い主と愛犬たちを見つめながら、伊澤さんは「人と犬とのより良い関係作りは、しつけだけじゃなく、犬自身の健康を守るために不可欠ですね」とつぶやいた。

    ■スタディ・ドッグ・スクール プログラム

  • 「ベーシック・クラス」
     (人と犬とのコミュニケーションのとり方など、関係作りを中心に講義と実技で学ぶ)
  • 「アドバンス・クラス」
     (犬との生活で必要なマナーや知識を習得し、人と犬とのより豊かな関係を目指す)
  • 「ファン・クラス」
     (アドバンス・クラス修了者向けの、楽しい遊びやトレーニングを習得)
  • 「パピー・クラス」
     (子犬の行動発達に基づいた犬の育て方、犬との暮らしの基本を学ぶ)
  • 「引っ張り・クラス」
     (散歩時の引っ張りグセを直すための特別コース)
  • 「プライベート・レッスン」
     (ムダぼえ、かみつきなどの問題行動の行動治療を行う個別レッスン)


  • 四隅に人や犬がいる中、関さんの指示で静かに「フセ」をし、ほめられるニコラ

    愛犬とのクリッカー・トレーニングに熱中する田中さん(左)と伊藤さん(中)

    テストの結果を聞く伊藤さんとモモ

    アイコンタクトしたモモをほめ、ごほうびを与える伊藤さん



    (財)千葉県動物保護管理協会「犬の正しい飼い方・しつけ方教室」
    千葉市中央区都町463-3
    tel.043-214-7814 http://www.c-animal.jp/


    実技講座の始めは、全員が二組に分かれ、対面して整列する

    「オスワリできる?」

    リーダー・ウォークで自由に歩き、時々、リードを交換して、誰とでも歩けるようにする

    愛犬が飼い主と一緒に階段を上り下りする練習

    実技講座の最後は、飼い主が愛犬を抱きしめ、なでて、リラックス


     (財)千葉県動物保護管理協会が千葉県内各所で主催し、好評を博しているのが「犬の正しい飼い方・しつけ方教室」だ。
     同協会事務局長の石川正順さんによれば、千葉県では以前から犬のムダぼえやウンチの不始末などの苦情が絶えなかったという。そこで、同協会が県内の動物愛護センターや保健所、市町村などと協力し、飼い方・しつけ方教室を開催。飼い主のマナー向上に取り組んできた。
     「動物は一生涯の家族です。飼い主さんが犬の習性を知り、正しい飼い方、しつけ方を勉強して飼えば、かわいさも増すし、ほえたり、かんだりせずに育ちます」
     飼い方・しつけ方教室は、犬の本能と習性に基づく飼い方、しつけ方の基本を学ぶ「基礎講座」と、愛犬と参加する「実技講座」が中心となる。講師を務める同協会相談課長の石田輝子さんは獣医師兼トレーナーで、飼い主の思い込みを解きながら、飼い主が群れのリーダーになるための実践的なアドバイスを行っている。
     例えば、散歩や食事時間を決めていれば、犬は、ほえたり、騒いだりして“要求”するようになる。主従が逆転しているわけだ。飼い主が“主”、愛犬が“従”の関係を築くため、散歩や食事時間を決めないこと。また、かつて巣穴で暮らしていた犬は、“広い”庭より、四方が囲まれた“ボックス(犬のプライベートルーム)”のほうが落ち着き、むやみにほえなくなる。そう話すと、普通の飼い主は初めは驚き、やがて「なるほど」と納得するという。
     「実技講座」では、オスワリ、フセ、マテなどのしつけの基本と、“人が主・犬が従”のリーダー・ウォークの習得に時間をかける。最後は飼い主が愛犬を優しく抱きしめ、なでて、お互いの信頼関係を深めていく。最初は戸惑っていた参加者(人も犬)も、最後は満ち足りた表情で帰宅する。
     「実家では外飼いで、室内飼いはこの子が初めて。これまでリードの引き方や犬の習性などを全然知らなかったので、とても勉強になりました。この子も、わたしも、子どもたちも楽しんでいます」(愛犬モカと参加の野島さん)
     「この春飼いだしたばかりです。小さい時からきちんとしつけていけば、家族みんなが楽しく暮らせると思って来ました。直接、いろんな疑問に答えていただけるのがうれしいです」(愛犬くろ子と参加の高橋さん)
     「この子が去年2頭の子犬を産んだので、今、3頭います。みんなほえるので、まず母犬からしつけようと参加しました。おかげで、一緒に歩いたり、オスワリしたりできるようになりました」(愛犬芽衣と参加の笠井さん)

     

    ■犬の正しい飼い方・しつけ方教室プログラム

  • 「基礎講座」(1回)
     (毎月、県内各所で開催。犬の本能と習性に基づく飼い方、しつけ方の基本を学ぶ)
  • 「実技講座」(2回)
     (毎月一講座。7・8・9月は休み。愛犬と、しつけの基本を身につける)
  • 「犬の問題行動の直し方、個別相談」
     (飼い方、しつけ方で困っているところを個別指導)
  • パピー・クラス
     (子犬の飼い方、育て方の基本を学ぶ)


  • *この記事は、2005年8月20日発行のものです。


    ●取材協力
    有限会社ケーナイン・アンリミテッド
    東京都目黒区碑文谷2-21-8 tel.03-5768-9915
    http://www.canine.jp/

    DOGSHIP ドッグシップ
    東京都目黒区中町1-40-7#304 tel.03-3794-7129
    http://www.dogship.com/

    麻布大学 動物人間関係学研究室ドッグチーム「スタディ・ドッグ・スクール」
    神奈川県相模原市淵野辺1-17-71 tel.070-5458-6965
    http://ns.ohta-lab.jp/dog-team/

    (財)千葉県動物保護管理協会
    「犬の正しい飼い方・しつけ方教室」
    千葉市中央区都町463-3 tel.043-214-7814
    http://www.c-animal.jp/

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