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楽しく遊んで心も体も活性化!「ペットのおもちゃ活用術」


普段、何気なくペットに与えているおもちゃには、
実は様々な効用があります。そこで今回は、おもちゃが必要な理由と
効用・遊び方について取り上げました!



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愛猫の特性を理解して楽しく遊ぼう! 猫の遊びとおもちゃ もみの木動物病院  獣医師 村田香織さん
 
 

遊びの効用

   猫は、本当は外で自由に遊びまわりたいのでしょうが、交通事故や感染症、ご近所への迷惑など、いろんな問題があって、室内飼育をせざるをえません。そうなると、家の中で、猫が快適に暮らすために、外を見つめる窓や上下運動をする場、つめとぎ、トイレ、隠れ家、遊び相手など、猫の本能的な欲求を満たしてあげるモノが必要です。

 
  猫の野性の本能を満たすために  
   野生動物は、一日の起きている時間の約80%を食べることにかかわる活動に費やすといわれます。猫のような肉食動物はなわばりを巡回して獲物を探索。待ち伏せし、獲物が現れれば追いかけ、捕まえる。失敗すれば何度でも狩りを繰り返すわけです。
 ところが家の中にいて、いつも同じところにフードがあれば、一日わずか5分でその日の活動が終わり、あとは、ただ退屈な時間を過ごすだけ。それではストレスがたまり、不健康になりかねません。
 そんな、野生で食べ物を得るために生まれ持っている本能を、食べ物とは無関係に“遊び”として満たすことで、猫は大きな快感を得られます。ですから、日中留守がちの家庭では、飼い主が帰宅後、たっぷり猫と遊んであげることが大切です。

 
  猫の「許容範囲」を広げるために  
   とりわけ、育ち盛りの子猫には、遊びが必要です。猫は、遊びを通じて、他者とのかかわり方を学び、狩りの仕方など、猫として不可欠な行動を身につけていきます。小さい時、そのような“生きる”刺激が少ないと、知らない人や猫、物音にすぐおびえ、動物病院へ行くとパニックを起こす、「許容範囲」の狭い猫になりがちです。一生の間に、飼い主の引っ越しや旅行で、見知らぬ家に行ったり、知人宅やペットホテルに預けられたり、災害避難したりといった出来事は少なくないはずです。そんな時のためにも、子猫の時から、いろんな刺激に慣れさせてください。もっとも、急に知らない人と遊ばせようとしたり、知らない場所に連れていけば、ショックが大きく、人嫌い、外出嫌いな猫になってしまうケースもあります。少しずつ慣らしてください。

 
  将来の「問題行動」を予防するために  
   子猫と遊ぶ時、注意しなければならないことがあります。子猫はすぐに飼い主の手や足に飛びかかり、つめを立てたり、かんだり、猫キックしたりします。たたいたり、押さえつけたりすると、それが子猫の攻撃性を刺激して、さらにエスカレートします。そんな遊びをしていると、成長して、何か気に入らないことがあると、強くかんだり、つめを立てたりの「問題行動」を起こすことも少なくありません。
 ですから、子猫の時にはどんどん、おもちゃで遊ぶ習慣を作ってください。おもちゃ遊びに慣れると、人の手や足に飛びかかることもなくなってきます。それでも手や足に向かってこようとしたら、すぐに遊びをやめ、別の部屋に行くなど、一切、相手にしないようにすることが大切です。



 

おもちゃの選び方と遊び方

  ネコじゃらし 猫の“狩り”能力を磨く  
 
 猫の狩りは、犬と違って、獲物を待ち伏せして襲うやり方です。そんな習性にぴったりなのが、ネコじゃらしです。人が不規則に動かすネコじゃらしの動きが、狩猟本能を刺激します(パターンの決まった動くおもちゃは、すぐに飽きられます)。そして、そっと忍び寄り、しっぽを小刻みに振ってタイミングを取り、ぱっと飛びつき、前足で捕まえてかむ。これほど、猫の心をわくわくさせる遊びも少ないかもしれません。ちなみにわが家では、ネコじゃらしの棒の部分におやつを付けたひもを結んで遊びます。すると、ネコじゃらしを捕まえたあと、とてもうれしそうに食べています。
 なお、ひもなどで遊ばせると、なめたはずみにのみ込んでしまい、腸を傷つけたり、詰まってしまったりすることもあります。一人遊びをさせないようにしてください。

 
  ぬいぐるみ 音やにおいで獲物を連想させる  
 
 猫は、視覚だけでなく、聴覚や嗅覚を刺激されるおもちゃも大好きです。例えば、かむと音が鳴るぬいぐるみやボール、ウサギなどの毛皮でできたぬいぐるみを投げてあげると、追いかけ、捕まえ、“獲物”の音やにおいにさらに興奮して、飽きるまで、かんだり、猫キックしたりします。なお、ぬいぐるみを引き裂き、中身をかじって、誤ってのみ込むこともあります。大きくて壊れにくい、安全なおもちゃを選ぶ、人目につかないところで遊ばせないようにするなどの工夫をしてください。
 わたしは、おもちゃの代わりに、フードやおやつを投げてあげることもあります。本来、野生では、行動のほとんどは、狩り、食べることにかかわっていました。コングなどにフードを詰めて、転がしてあげれば、運動不足や太り過ぎ、ストレス解消にいいでしょう。

 
  レーザーポインター 猫ならではの俊敏な動きを楽しむ  
 
 夜、帰宅して、少しゆっくりしたいのに、猫のほうは、遊びたくてうずうずしていることも多いですね。そんな時におすすめなのは、レーザーポインターです。こちらはソファに座り、のんびりテレビでも見ながら、リビングの壁に光を当て、上下、左右、斜めと気ままに動かしてあげると、うちの猫は一生懸命、壁の上を移動する光を追いかけています。
 しばらく遊んで、猫の遊び心が収まってきたころ、ゆっくりと光を動かし、部屋の隅に置いたフード皿のところまで誘導すると、喜んで食べています。
 なお、レーザー光線は直接目に当てないようにしてください。

 
  猫 実は、猫の遊び相手の一番は…  
 
 猫にとって、人とおもちゃで遊ぶ以上に楽しいのは、気心の知れた、同じ猫同士の遊びです。他の猫になれやすい子猫の時に、相性の合う子猫をもう一匹飼ってあげれば、生涯、楽しい日々を過ごすことができるでしょう。
 ただし、猫は人や犬のような社会性のある動物ではありません。野生で、群れで暮らす猫もいますが、彼らは血縁関係のあるメスたちが中心で、オス猫は育つと、群れから離れていきます。突然、知らない猫が来て、自分のなわばりに侵入してきたら、強いストレスを感じ、不仲になりやすいので、安易に猫を増やすのはおすすめできません。ご注意ください。


 
 
 
 


*この記事は、2005年10月20日発行のものです。


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