ドイツには「整理整頓は人生の半分」ということわざがあるように、家の中をキレイに保つコツは、家具や道具、小物などを整理整頓しておくことです。どこに、どんなものがどれくらいあるか、家族みんなが知っていれば、片付けるのが簡単ですし、掃除の手間も省けます。
これは犬や猫がいる家庭でもまったく同じです。特に汚れやすい、休息や食事、トイレの場所の周りにあまりものを置かず、散らかさなければ、短時間でさっと掃除することができます。
最初から「うちは犬がいるから汚れても仕方がない」とあきらめてしまったら、どうしようもありません。今日からは「犬や猫がいるから家がキレイになる」をモットーにしませんか。
特に注意すべきは、抜け毛とにおい、それにペット自身の汚れです。
例えば、愛犬が散歩の後、汚れた体のまま家の中を歩き回ったら、あっという間に家中が汚くなります。ですから、玄関ホールにブラシやタオル、ぞうきんなど、愛犬専用のケアセットを用意して、帰宅後、すばやく抜け毛と汚れを取り除きます。汚れの元を家の中に持ち込まない「水際作戦」が一番のポイントです。
そのうえ、外出後のブラッシングは愛犬とのコミュニケーションを深めてくれますし、ケガや病気の早期発見にも役立ちます。愛猫なら、例えば夕食後のリラックスタイムに、毎日、ブラッシングする習慣をつけるのもいいですね。
家の中で抜け毛や汚れを見つけたらすぐに掃除を、と思っていても、近くに掃除道具がなければ、つい見逃す結果になります。
フード皿や水飲みボールの近く、トイレの近くに、いつも掃除用のタオルを掛けておけば、愛犬や愛猫がフードや水をこぼしたり、粗相をしたりすれば、さっとふき取れます。また、2階建ての家なら、各フロアごとに掃除機を、それも取り出しやすい場所に置いておけば、目についた抜け毛やゴミをすばやく処理できます。特に抜け毛専用に、小さな電動掃除機を備えておくと、とても便利です。
そんなふうに、汚れたらすぐ、汚れに気づいた場所をキレイにしていれば、毎日の掃除にそれほど時間をかける必要はありません。
ちなみにわたしの掃除時間は、1日30分以内。毎日“キレイ”を心掛ける場所は、愛犬「ドンキー」の抜け毛が気になるラグやソファ、そしてフローリングの床に浮かび上がる抜け毛やホコリ、部屋の隅、じゅうたんの上などです。30分の掃除時間にできなかったところは、週に1回、あるいは月に1回の掃除時間にフォローします。
毎日、すべての場所をキレイにしようと思わないこと。何曜日はどこ、週末や月末はどこと、部屋や場所ごとに掃除する日を決めておけば、日々の負担も少なく、掃除の“達成感”も生まれて、掃除嫌いになることもありません。
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わが家のソファやクッションは布製品です。ドンキーはその上で昼寝するのが大好きなので、どうしても汚れやにおい、抜け毛がつきやすくなります。
そんな布製品の掃除は、掃除機を、トントンとたたくようにかけるのが基本です。でも、抜け毛は掃除機のノズルを使ってもなかなか吸い込めないことが多いですね。そんな時は粘着テープが便利です。肩幅ぐらいに切ったテープの両端を持って、ソファやクッションなどの布製品の表面を、軽くたたくようにして抜け毛を取っていきます。それでも取れにくい抜け毛は、布地にテープを張るように押しつけ、それをはがすようにして取ります。 |
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木の家具はホコリを払ってから、タオルを台所用の中性洗剤を薄めたものに浸し、固くしぼってふくのが基本ですが、時々、ドイツのおばあちゃんの知恵を借りて、新鮮な牛乳でふくこともあります。その後、水ぶきと乾ぶきをすると、ツヤがでます。
ドンキーが子犬のころ、よく家具の端をかじったりしたので、補修ばかりしていました。家具のキズには、茶色のクレヨンや薄い茶色の靴クリームを使いました。クレヨンや靴クリームを薄く塗った後、乾いたタオルでゴシゴシ力を入れて磨くのです。そして、犬との生活は「忍耐とあきらめが肝心」であることを学びました。 |
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ドンキーはシャンプー嫌いなので、におい対策には特に気をつかっています。
まずはドイツ人のように、窓をよく開けます。換気は部屋のにおいだけでなく、家具や壁の汚れも防止します。においは汚れの原因です。毎朝、起きるとすぐに窓を開け、空気の入れ換えを。
そして、においの元となる汚れものを放置しておかないことです。フード皿はいつもキレイにしておくこと。トイレの掃除はこまめに。また、1日おきくらいに、ペットの体や足を丁寧に湯ぶきすることも重要です。 |
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猫は子猫の時からトイレを上手に使いますが、子犬は、トイレ以外の、じゅうたんの上にまでウンチやおしっこをすることがよくあります。わたしも、ドンキーが小さい時、粗相との闘いの連続でした。
フローリングの床ならまだふきやすいし、においも取りやすいのですが、厄介なのはじゅうたんの上です。じゅうたんは汚れを吸い取ってしまうので、ケアが十分でないと、後々まで部屋中ににおいが残ってしまいます。すぐにトイレットペーパーで汚物を取り、中性洗剤を薄めて、ぬらしたタオルで何度もふきます。さらに、炭酸水をまいて、もう一度、たたくようにふきます。仕上げにレモン汁をつけたタオルでふき、風を通してよく乾かします。
なお、ドイツでは、掃除にお酢を使います。酸でふくと、嫌なアルカリのにおいが中和され、消臭になるからです。 |
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キッチンやダイニングに食べ物のにおいが残っていると、犬や猫が出入りして、散らかしたり汚れの要因になります。わたしは調理中、窓や換気扇を利用してにおいがこもらないようにするだけでなく、調理や食後、コーヒーを沸かして食べ物のにおい退治をしています。
また、わたしが気に入っている部屋のにおい対策は、カサブランカなどの香りの強い花を飾る方法です。 |
沖 幸子さん
生活評論家
フラオ グルッペ 社長
TEL03-3449-2783(代) |
“Ask Sachiko”「沖 幸子さんに聞いてみましょう」
家事・お掃除のこと、仕事のことなど、沖 幸子さんがあなたにお答えします。
http://www.ask-sachiko.com
e-mail:sachiko@frau-grupe.com |
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ドイツ、イギリス、オランダで生活マーケティングを学び、掃除のカリスマとして、
テレビ、ラジオ、雑誌などで活躍の他、「ドイツ流掃除の賢人」(光文社)など著書多数。
『犬と暮らすと家がキレイになります』
沖 幸子さん著。犬育てから住まいの掃除学、飼い主の心構えまで、実践的なアドバイスを多数掲載。
世界文化社/1,365円 |
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