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犬連れ海外旅行も夢じゃない!愛犬とハワイに行く!


「うちのコと一緒に海外旅行に行けたら…」
というのは愛犬家にとってまさに“夢”。
ところが、複雑な渡航手続きが障害となって、
実行に移せなかったのが現実ではないでしょうか。
実は、その渡航手続きが、国によっては
以前よりずっと簡単になりました。
そこで、比較的出かけやすいハワイをお手本に、
犬連れ海外旅行の手続きと楽しみ方をまとめてみました。
今から計画すれば、夏のバカンスに間に合うかも。
思い切ってチャレンジしてみませんか?



犬連れハワイ旅行のハウツー書、川島なお美著『シナココALOHA!』の制作と撮影を手がけたフォト&ライター・泉美咲月さんに、愛犬とのハワイ旅行に必要な知識と準備についてお聞きしました。

フォト&ライター
泉美 咲月さん
執筆から撮影、書籍制作を手がけるなど幅広く活躍中。
著書に『台湾カフェ漫遊』(情報センター出版局)がある
HP【maczu:Cafe】 http://maczucafe.com/

※記事中の写真は『シナココALOHA!』取材時に撮影されたものです。また、
写真のダックスフンドは川島なお美さんの愛犬「シナモン」「ココナツ」です。
撮影:泉美咲月

 現在、愛犬と一緒に北海道や沖縄へ飛行機で旅する人も多くなりました。でも、海外旅行となると、長期の海外赴任や留学以外、出入国時の動物検疫制度の問題(特に長期間の係留)などもあり、これまで挑戦する人は少ないというのが現状でした。
 しかし、最近は検疫制度も改正され、例えば狂犬病がない指定地域とされるハワイでは、マイクロチップが埋め込まれ、狂犬病ではないと証明された犬であれば、4か月間の国内待機ののちに、現地到着当日及び日本入国当日、12時間以内(通常、1時間程度)の係留に短縮でき、愛犬連れの海外旅行も“夢”ではなくなってきました。
 最初から片道10時間前後かかるヨーロッパやオセアニアへ短期間の旅行で行くのは、愛犬への負担が大きくなります。ハワイは動物検疫の厳しい州とも言われていますが、日本人に好まれ、なじみが深い土地。また、夜の便の出発になりますから、愛犬が眠っている間(6時間程度)に現地に到着するので、機内での心配が少し減ります。

※「指定地域」とは、農林水産大臣が狂犬病の発生がないと認めた地域のことで、2005年6月現在、台湾、アイスランド、アイルランド、スウェーデン、ノルウェー、英国(グレート・ブリテン及び北アイルランドに限る)、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアムの11地域が指定されている。

ハワイ旅行に必要な動物検疫

 ハワイの動物検疫をパスするには、次のものが必要になります。

 
  • マイクロチップの埋め込み証明
  •  
  • 蛍光抗体ウイルス中和検査に合格
  •  
  • 事前の狂犬病予防接種、他各種予防接種や健康診断証明の申請

 まずハワイの検疫所で指定された規格のマイクロチップを埋め込んだあと、動物病院で採取してもらった血清を、蛍光抗体ウイルス中和検査のために、アメリカのカンザス州立大学に送ります。その検査にパスし、狂犬病でないことが証明されれば、検体(検査用血清)がカンザス州立大学のラボに到着した日から4か月間国内で待機し(国内係留)、なおかつ健康であると判断されれば、ハワイ動物検疫所の係留期間を短縮することができます。
 もっとも、血清は腐敗しやすいため、ドライアイス詰めの航空宅配便で、採取後24時間程度でカンザス州立大学に到着させなければなりません。週末に着くと翌週まで開封されませんので、現地到着日時を逆算して動物病院で採取してもらい、検疫所で輸出許可を取り、ドライアイス梱包をして、すぐに国際空港付近にある海外宅配便業者の窓口に持参、発送することが大切です。
 蛍光抗体ウイルス中和検査の結果は、約3週間後、ハワイ動物検疫所のインターネットホームページに公開され(マイクロチップ番号をチェック)、同時に文書で通知されます。

出発までの準備
●健康管理

 成田空港の検疫所及びハワイ動物検疫所への事前申請が必要となります。そしていかに必要な書類がそろっていても、愛犬の健康に問題があれば、出入国当日、動物検疫をパスすることは不可能です。そのため、健康管理に十分注意してください。

●クレートトレーニング

 愛犬は、各航空会社規定のケージ、クレートに入ったまま飛行機に乗せられることになります。そのため、クレートに入る訓練ができていないと、移動中も落ち着かず、ほえたり騒いだりして周りに迷惑をかけるだけでなく、心身の消耗も激しく、現地に到着した時、ぐったりしている可能性もあります。そんな事態を避けるために、普段からクレートトレーニングを行い、飛行機や飛行場での移動中、リラックスできるようにしてください。

●しつけの再確認

 国内を旅行する時も同様ですが、現地では、戸外ではリードをつけて移動します。どんな時、どんなところでも興奮してムダぼえしたり、あちこちでオシッコやウンチをしたりしないように、しつけ、トレーニングの再確認をしてください。

●“安心グッズ”を用意

 いつも使っているクレート、食器、タオル、おもちゃなどを用意して、現地でも自宅と変わらない生活を送れるようにしてください。
 なお、フード、おやつなどの食べ物をハワイに持ち込むことはできません。事前に、現地のショッピングセンターやペットショップで手軽に入手できるアメリカ製フードに慣らしておいたほうが安心かもしれません。

●現地での宿泊先を確保

 ハワイはヨーロッパなどと違い、愛犬と一緒に泊まれるホテルは現在1軒のみです。
 一方、リゾート客が手軽に利用できるコンドミニアムやウイークリー・アパートメント、レンタルハウスなど、愛犬と一緒に泊まれるところがあります。静かで自然環境に恵まれたリゾート地や住宅街にある、そんな滞在型の宿泊先を選んでください。

●滞在期間

 せっかく長期間に渡る準備をして愛犬とハワイでリゾートを楽しむのなら、せめて1週間から10日、ゆっくりできるぐらいの余裕を持った日程を組みたいものです。また、犬も人も仲のいい犬仲間の家族と一緒に旅行し、コンドミニアムやレンタルハウスを借り切って、ともに遊んだり料理したりすると楽しさも倍増するのではないでしょうか。

●レンタカーの確保と国際免許証の取得

 愛犬と一緒に現地を移動するには、レンタカーの活用は不可欠です。そのためには、事前に「国際免許証」を取得する必要があります。国際免許証は、有効期限が1年のため、国内の免許証の有効期限が1年未満の場合は取得できません。近くの運転免許センターや警察署で国際免許証取得に必要な手続きについて問い合わせてください。

ハワイに着いたら
●現地での注意
必ずリードをつける

 ハワイでは、戸外で愛犬をノーリードで連れ歩くことは認められていません。街角や公園、ビーチなどを散歩する時は、必ずリードを着用してください。また、犬の立ち入りが禁止されているビーチや公園がありますので、よく注意してください。

ネームプレートをつける

 万一、愛犬がパニックを起こしたり、野生動物を追いかけたりして行方不明になれば大変です。滞在先の住所と電話番号を明記したネームプレートを首輪につけて、“万一”に備えてください。海外で使用できる携帯電話の番号も必須です。

フィラリア予防とノミ・ダニ予防

 ハワイは冬でも日本より暖かいので、たとえ冬場に旅行しても、フィラリア予防を忘れないでください。また、ノミ・ダニの予防もして、快適で健康的な生活を送ってください。

●必要情報を入手

 ハワイに到着後、愛犬と一緒にまず最初に訪ねることをおすすめするのは、オアフ島にある動物愛護協会「ハワイ・ヒューメイン・ソサエティ」です(カウアイ島には「カウアイ・ヒューメイン・ソサエティ」があります)。
 ここでは、ボランティアが中心になって、犬や猫、鳥など小動物の保護、育成、飼い主のいない保護動物の里親活動などを行っています。海外からの旅行客も気軽に立ち寄り、施設を見学したり、併設のドッグランを利用したり、また、滞在中に役立つ動物病院情報や、犬が利用可能なビーチ情報などを入手することができます。

●食事について

 コンドミニアムやレンタルハウスなどの滞在型の宿泊施設には、しっかりとした調理具や食器が備えられています。ショッピングセンターやファーマーズ・マーケット、朝市などで、新鮮な魚介類や肉、野菜、果物を仕入れ、みんなでわいわい自炊するのもいいものです。
 なお、街のレストランや食料品のお店などは、衛生局の指示でペット不可が基本。ですから、食事の時も愛犬と一緒に、朝夕の食事は宿泊先で、昼間はテイクアウトできるお店で買った食べ物を持って、気持ちのいい自然の中で食べるのがベストかもしれません。

●自然環境を楽しむ

 ハワイは、緑あふれる大地と美しい海に恵まれた“楽園”です。そんなハワイを愛犬と満喫するために、朝夕、宿泊先の周辺を散歩したり、すてきなビーチや公園で過ごしたりする時間を大切にしてください。実際、ハワイに到着すると、犬たちが本当に生き生きとした表情で歩いたり、走ったり、寝転んだりします。また、犬を連れた地元の人々と声をかけ合い、仲良くなることもよくあります。
 貴重な愛犬との旅ですから、ショッピングや現地ツアーなどの慌ただしい日程を組まず、動物さえも癒やしてくれるハワイでのリゾートライフを存分に味わってください。

農林水産省動物検疫所
http://www.maff-aqs.go.jp/
ハワイ動物検疫所
http://www.hawaiiag.org/hdoa/ai_aqs_info.htm
カンザス州立大学
http://www.vet.ksu.edu/depts/rabies/

ハワイの魅力と犬との暮らし

愛玩動物飼養管理士 冨永 佳与子さん

何度もハワイを訪れ、現地のペット事情にも詳しい愛玩動物飼養管理士の冨永佳与子さんに、ハワイの魅力についてお聞きしました。

 わたしがよく滞在するハワイのカウアイ島では、夕方、地元の人が三々五々ビーチに集まってきて、静かに座り、サンセットを眺めている。そのそばには犬がくつろいでいて、「今日も1日、いい日だったな」という雰囲気で過ごす。こんなふうに“時間”がゆったりと流れているところが、ハワイの良さではないでしょうか。
 人と動物の関係で言えば、犬は人に過剰にベタベタせず、また、人も犬を“猫かわいがり”したりしない。一定の距離を保ちながら、お互いの存在を受け入れているという、理想的なつながりがあります。以前はビーチにふらりと犬が現れ、知らない人のそばに座ってくつろぐ、という場面がよく見られました。散歩時の愛犬へのIDやリード着用が定着してきた最近でも、そんな人と犬との自然な付き合い方がまだまだ保たれていて、心が和みます。
 現地の人や観光客の憩いの場であるビーチパークでは、大抵の場合、のんびりと散歩する犬たちに出会えますが、なかには犬の立ち入りを禁止しているところもあります。基本的に犬の放し飼いは禁止で、そのルールを破った人は警察官から違反チケットを切られることも。アメリカは社会的なルールを守ることに熱心なので、日本のように「ま、いいか」ではすまないケースがあるので気をつけてください。
 とにかく、ハワイは豊かな自然をすごく大事に保護、育成している島々なので、ビーチや公園、街角で、むやみにオシッコやウンチをさせるのは良くありません。わたしたち旅行者も、単にハワイの自然を楽しむだけでなく、積極的に自然を保護、育成していくために努力していければいいですね。
 ハワイは湿気が少ないので、空気が軽やかです。そのため、たとえ夏でも日陰は涼しく、室内でも窓を開けていれば涼風が通るため、冷房は不要です。きっと犬たちも、日本の夏よりもずっと快適に過ごすことができるでしょう。

オアフ島の会員制ドッグラン



*この記事は、2006年12月20日発行のものです。


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