冬になると、元気を増す犬が多いようですが、 寒さと犬の関係はどうなっているのでしょうか。 また、ネコはときどき、お腹を見せて寝転びますが、 それは「降伏」のサインなのでしょうか。 |
| 犬は、どうして寒さに強いのでしょうか。
(静岡県清水市 渡邊みどり)
犬は、足の裏のパッド(肉球)、舌、鼻先をのぞくと、からだの表面から汗をかかないことがよく知られているように、からだの生理的な仕組みが体温保持に有利にできています。これは、野生時代、比較的寒い地域を生息圏として、狩りのために野山を長いあいだ走ることを求められてきたからだと考えられます。そのために、犬は筋肉中に酸素を送りだす血管が豊富です。また、一般的に動物は犬にかぎらず、体格が大きいほうが、体積に比べて表面積が少なく、寒さへの適応力が大きくなりますから、寒い地域では、同じ犬たちでもからだの大型化が促進されたことでしょうね。ですから、ハスキーなどの北方系の犬たちが日本のような、蒸し暑い夏をすごすには、体温放散に、より配慮が必要です。ついでにいいますと、北極圏で活躍する橇(そり)犬の場合、長距離を走ったあと、あまりにからだが大きいと、足の裏のパッドからたくさん流れ出た汗が凍りつき、大切なパッドを傷つけることもあります。 |
| 猫がお腹を見せるのは、降伏、服従のサインでしょうか。
(大阪府羽曳野市 藤沢元子)
ネコがお腹を見せるのは、けっして降伏のサインではありません。ネコと暮らしているとよくわかるように、ネコは自宅のような安全な場所でしか、足を投げだし、お腹を見せて寝転んだりしません。したがって、このポーズは、リラックスしているときに見せるものと考えられています。もし、愛猫がいつもの寝場所で、しゃがんだまま寝ているようなら、近くにお客さんがいたり、いたずら盛りの子どもがいたり、なんらかの緊張する要因があると考えられます。引越し後なども、そんな姿勢で眠ることが多いですし、ネコ同士がお互い緊張感を保ちながら暮らしている多頭飼いのおうちでも、それぞれのネコが横臥せず、しゃがんだまま眠っていることがよくあります。なお、リラックスのポーズではありませんが、子ネコ同士や親子同士で、お腹を見せて、相手に遊びを催促することがあります。しかし成猫では、通常雌ネコが仲のいい雄ネコにお腹を見せて誘いかける以外、このようなしぐさは見られません。 |
| 尾形庭子(おがた にわこ)さん 獣医師/「どうぶつ行動クリニック・FAU(ファウ)」主宰 |
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