仲のいい犬に、じっと見つめられて、幸せな気分になったり、 切なくなったりしたことはありませんか。 愛猫が、用があるのか、ないのか、 よく風呂場に出入りすることはありませんか。 そんな犬やネコたちの行動を分析するとどうなるのでしょうか。 |
| 犬は、よく、じっと人の目を見つめますが、 そのまなざしにはどんな思いがひそんでいるのでしょうか。 (大阪市中央区 湯川 恵)
視線を合わせることを「アイコンタクト」といい、ネコにとって、アイコンタクトが敵対行為をあらわすことはよく知られていますね。もちろん、犬の場合も、敵対心から相手(人も犬も)の目を見つめることも少なくありません。しかし、群れ(家族)
のなかでのアイコンタクトはむしろ、お互いの信頼関係にもとづいたコミュニケーション手段の一つとなります。順位の低い犬が上位の犬への服従心をあらわしたり、上位の犬が自分の優位性を確認するために下位の犬に一瞥(いちべつ)したりすることもよく知られています。愛犬と飼い主のあいだなら、愛犬が飼い主の目を見て、お腹がすいたとか、遊びたい、散歩に行きたい、なでてほしい、どこかが痛いなど、いろいろな思いを訴えているわけです。そこで愛犬から送られてくるコミュニケーションに、毎日もう少し注意してみると、きっと飼い主にしかわからない気持ちも読み取れるようになるでしょう。このことは私たち人間のあいだでも、信頼関係が高まるとかえって言葉よりも、目と目を合わすだけでその人の思いが強く伝わることと同じといえます。一方で、愛犬の目を見てきつくしかることは、時に必要以上に
お互いの信頼関係を損なうことがあります。共に暮らすからこそ、犬の立場にたって、コミュニケーション法を適切に使ってくださいね。 |
| 水にぬれるのが嫌いなネコが、 どうして、お風呂場などに出入りするのを好むのでしょうか。 (東京都板橋区 きゆな はれる)
野生時代、ネコは、北アフリカの乾燥地帯で暮らしていたために、体が風土に適応して、あまり水を飲まなくても平気なことはご存じですね。それと同時に、ネコが水にぬれることに敏感に反応するようになった、と考えることができます。しかし、そんなネコたちも人と暮らしはじめてもう6000年近くたちます。その間、ネコは人と共に船で海や川、
湖をわたって世界中に分布は広まりました。なかには海辺や漁村などで暮らしつづけているうちに、浅瀬にあがってくる魚をつかまえたりすることも覚え、水にぬれることをそれほど嫌がらないネコがいても、不思議ではありません。また、家のなかでも、子ネコのときから、水に慣れさせれば、それほど水を苦にしなくなる可能性もあります。でも、ネコが自分から水浴びするという話はまだ聞きませんから、風呂場が好きといっても、お風呂に入りたいわけではないと思います。たとえば、お風呂場
の窓がいつも開いていて、外気にふれることができるとか、夏場など、タイルがひんやりして気持ちいい、冬場、暖かい風呂のふたの上でくつろぐのが好きとか、いろんな理由が考えられます。なお、冬場、熱い湯船に落ちて、やけどするネコも少なくありませんので、注意してあげましょう。
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| 尾形庭子(おがた にわこ)さん 獣医師/「どうぶつ行動クリニック・FAU(ファウ)」主宰 |
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